休日の朝、高校生の息子の部活送迎という大役を無事に終えた午前8時。
車内の賑やかさが去ったあとの静寂の中で、私の胃袋が「おい、早く何かを入れろ」と静かに、しかし抗いがたい力で主張を始めます。

昨日はしっかり走った。
けれど、今日は一歩も走っていない、完全なる「非戦闘モード」の49歳。
カロリーの過剰摂取はそのままお腹の浮き輪肉へと直結する恐怖を抱えながら、私は気がつくと「ゆで太郎」の暖簾をくぐっていました。

49歳の理性とタッチパネルの誘惑

店内に入ると、目の前に立ちはだかるのは最新鋭のタッチパネル式券売機です。

脳内で爆速で回すアセスメント

カレー、納豆、焼鯖ごはん……魅力的な「朝セット」のボタンが、私の理性を激しく揺さぶってきます。
しかし、今日の私は運動をしていない。
ここでセットものに手を出せば、カロリーの過剰摂取という名の罠にハマることは火を見るより明らか。

画面を見つめながら、脳内アセスメントを爆速で回します。
「胃に優しく、かつ、五感を最高に満たしてくれる最適解はどこだ……?」

迷う指先が選んだ「450円の至福」

迷う指先が吸い込まれるようにタップしたのは、不動の定番「朝そば(鬼おろし)」450円。 選べる一品は、迷わず「生たまご」をセレクト。
これが、私の静かなる休日の号砲です。

朝そば(鬼おろし)を五感で味わう

お盆を受け取り、カウンターの端の落ち着く席へ。

そこには、瑞々しく輝く真っ白な鬼おろし、ササッと揚げられた「かきあげ」、そして私の選択した生卵が、まるでパズルのピースのように美しく収まっています。

お好みコーナーでの小さな背徳

ここで、ゆで太郎の聖域である「お好みコーナー」へ一歩にじり寄ります。
運動していないという罪悪感が頭をよぎるが、無料の「あげ玉(天かす)」をスプーンですくい、ほんの少しだけ、本当に少しだけ、そばの端っこにパラパラと添える。

この「少しの油分」が、あとでとんでもない奇跡を起こすのです。

鬼おろしに天かすの魔法をかける

まずは、つゆを一口。
カツオのダシが、寝ぼけた49歳の身体の隅々にまでじわじわと染み渡っていく。

「はぁぁ……、五感に刺さる……」

野菜かき揚げをそばに投入、これぞ、大人の快楽。
サクッとした衣のコクと油の旨味がジュワッと広がり、脳内の幸福度メーターがカチリと音を立てて跳ね上がります。
そこへ、さっき少しだけ忍ばせた「天かす」がかき揚げとはちがうテイストを時間差で絡んできます。

生卵はこんな使いかたでいいのかな??

そして、目の前で静かに佇む「生たまご」。 いつもここで、小さな葛藤が生まれます。
「この子は、どのタイミングで、どうやって迎えるのが正解なのだろうか」

器の端にそっと割り入れ、箸の先で黄身を優しく、本当に優しくつつく。
鮮やかな黄色がとろりと溢れ出し、ダシの効いたつゆと混ざり合っていく。
その「卵色のつゆ」を、そばにたっぷりと纏わせて一気にすする。

……合う。ものすごく合う。 おろしの清涼感を、卵の圧倒的な包容力がトロリと包み込み、まるで上質なポタージュを飲んでいるかのようなまろやかさへと昇華していく。

「こんな使いかたで合ってるのかな……?」と毎回少し不安になりながらも、この背徳的な旨さを前にしたら、作法なんてどうでもよくなってしまう。
ただただ、恍惚。

栄養価・カロリーの答え合わせ(公式データより)

さて、五感を満たしたあとは、50代の健康管理として大切な「答え合わせ(栄養価チェック)」です。公式PDFデータから正確な数値を読み解いてみましょう。

カロリー・売価一覧表

メニュー・トッピング売価カロリー(熱量)
朝そば(おろし・かきあげ)[温]450円(セット価格)533 kcal
生たまご(単品追加分)(朝セット内無料)77 kcal
鬼おろし(参考:単品価格)(100円)18 kcal
合計450円610 kcal

※店内の無料「あげ玉(天かす)」を少し足しているため、実際は+20〜30kcalほど上乗せされます。

50代目線の栄養アセスメント

総カロリーは約610〜630kcal。 セットメニュー(カレーや丼もの)を選ぶと一気に700〜800kcalオーバーの世界に突入してしまいますが、この組み合わせなら、運動していない日の朝食としても非常にスマートな範囲に収まります。

さらに、生卵をプラスしたことで良質なタンパク質(プロテイン)をしっかり確保。
大根おろし(鬼おろし)に含まれる消化酵素が、ガタのき始めた50代の胃腸の働きを優しくサポートしてくれるため、食後の胃もたれも一切ありません。

まとめ:理性を分析(アセスメント)するのは、もう不可能だ

ワンコイン(450円)でお釣りが来るという圧倒的なコストパフォーマンスの中で、これほどの多幸感と栄養バランスを手に入れられる場所が、他にあるでしょうか。

「カロリーを気にする年齢になった。だが、ゆで太郎のタッチパネルを前にした私の理性をアセスメントするのは、もう不可能なのだ。」

息子の送迎という義務を果たし、静かに胃袋を満たした休日の朝。
器を返却口に置くとき、私のメガネは少しだけ、恍惚の蒸気で曇っているのでした。

皆さんも、運動しない休日の朝こそ、ゆで太郎の「鬼おろし×生卵」で、脳のスイッチを優しくオフにしてみませんか?